- 読了メモ
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15)『レディ、GO!』
文化祭でなく体育祭。いや、タイトルからすればそうなんだろうけど。
英語にできない“レディ、GO!”で最初から微妙にハイテンションのような。
ゴー。とか、ゴーゴー。とか(思わずユーバリと^^;)。
しかも可南子ちゃんの件...読み手としては、痛い教訓、的に
終わったつもりでいたころに、祐巳のほうからチョッカイ。
幸せの押し売り娘で、めげない諦めてない。
いや、きっと可南子の状態に気付いているわけで。
祐巳は、あこがれていた祥子の別の面にいきなり出会い、
哀しすぎる扱いにも何とか自分で自分を整理できたけれど、
可南子の場合はあきらめちゃった。てか混沌で身動き
とれなくなってたようで、とまどってる。
あこがれていた祐巳の別の面を認識してしまったというだけでなく、
きっと祐巳に対して行った犯罪的行為に対する
後ろめたさも認識しそうになってる/してしまったようにも、ね。
天邪鬼ぽい性格だし頑固そうな彼女だから、無視/忘却を選んでしまった
…
けれど祐巳に干渉されて。
祐巳に罪を不問にされて/許されて。
祐巳への気持ちが整理されたって感じか。
憎し、と負の感情に走れなかったわけだから、
やっぱり好きに向かうんでしょうね。
次の日からワクワクの日々だったのでは。
勝っても負けてもいいんだ。
だから、勝つことに頑張れる、と。
負けてもいいけど、勝てば+ご褒美。
罰ゲームがコレって、絶対勝っても手伝うって申し出てるよ:-)
結局、何よ?!何よ?!と思うくらい
メロメロでラブラブな話だったわけだ。
最後の最後に、祐巳は問題発言しすらさすしぃ。
(妄想すると、なんか、可南子と祥子って似た面を持っているんじゃないか、
祐巳に求めているものが同種なんじゃないか、という気も)
て、ことで、瞳子ちゃん、ちと出遅れた形に。てか貧乏くじ引いたか。
ライバルの心情がわかって。心情の変化に気付いて。
嫉妬して
“妹にしてください、って言われたらどうするおつもりです”
なんて聞いてしまって。
“人の気持ちなんて、変わるものだし”
と遠まわしに告白もしたり。
悔やんでるよね。
でも祐巳は気付かないし、いつまでたっても祥子を引き合いに出すし……
鈍い癖に、目の前で可南子には寛大な態度しめすし……
ほんま、居た堪れないわなあ。
なんとなく、紅い棒、後から引っ張った、あるいは先に意地をはったのは、
瞳子ぽいよな... (あの場面の乃梨子ちゃんは大岡越前かね^^;)。
ダンスのシーンも、なりふり構わず行動するライバルに釣られて輪に入って
感じでしょうかね。お陰で一緒に踊れたともいえるけど...
にぶちん祐巳の一言と相変わらず意地をはる自分に落ち込んでるよーな。
...素直になるのに、一手/イベントが足りないって感じですかね。
あと、江利子、妹思いのお節介さんですね。孫にひ孫を作れと。
令が卒業していく時点で、由乃に妹がいなかったら...
すごく心残りでしょうから
(先代黄薔薇さまは、先先代白薔薇さまの例をみてるよなあ、で)。
安心してお姉さまに卒業していただくためにも妹を作るのは半ば使命なのね。
2003-11-03
- ゲンザイ
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現代ファンタジーなんで、まあ、ねばならぬ、的欲求はないのだけど、
いくつか時世を制限するネタがあるため、
お遊び的に、気になるわけですね。お話はいつを舞台にしているのかなあ、と。
で探せば、こちら
や
こちら
のようなちゃんとした
考察頁があって、感激してたり。たのしいです。
ただ、己が気になってることとはちょと違うよなあ、で、
じゃあ、ちと違う線を考えて遊んでみようかと。
とりあえず、精密な日付曜日や建造物の有無等は忘れることにして。
で、何が気になるかといえば。
春日せい子さんのお年、と、携帯電話の普及、ってことのほうですかね。
あと、インターネットも多少気にしてる。
(単に、己が何拘って、何に無頓着か、ってだけの問題なんです。
作者やリンク先サイトへ他意はないんで...ご理解していただけると助かります)
1巻巻頭の口上から、平成の世であることは確かなわけで...て、断る必要は流石にないかな。
「おじいさんと一緒」にインターネットシーンがあるけれど、
URL直打ちだったから、とりあえず検索エンジンの無い時代もok…
けどBBS設置してるし(CGI利用は95年から?)、画像なページだし、
さすがにネスケ位は登場してるよなあ(95年夏にv1?,ただβ?を含めればも少し前はあり?)、
で考えると95年後半以降だよなあ、と。
サイトの雰囲気はもう数年後の雰囲気のような気はするけれど、
そこは新しい物づきの人のサイトとみて。
(未読の短編にもインターネットシーンがあるようなんで、さて、なんだが...)
。
携帯電話は...携帯の有無が時代違いの複線の一つになってたような某小説のお陰で、
つい意識してしまっている、てだけなんですが。
さて、いつ位に普及したんだっけ。
ちょっと検索してみると女子高生への携帯電話の普及が1997年位なんですかね。
ただ社会人への爆発的普及が95年くらいから?なんで、
首都圏だともうちょい早い気もする。
ああ、95年くらいだとポケベルなんか。
それに、プリクラもこれくらいから普及してるんですね。
(他にもたまごっち、とか)。
まあ、廃りのある流行モノに関しては、
リリアン・ワールドなんだし、
とくに、学校帰りの寄り道にもちゃんと許可をもらうような祐巳(視点)の場合は、
気にしなくてもいいだろうけど……
プリクラは今に続いているので結構微妙な気もしますがまだいいとして、
日本人の生活を代えてしまった携帯電話普及に目を瞑りすぎるのは
ちと辛いなあ、と
(現代なのに無かったことにするファンタジーよりも、
過去だから欠如してる、で地続き感があるほうが...
ああまあケーキバイキングな時点で、そんなコダワリ無意味なような気もしますけどね^^;
あ、でも、変数は多すぎると無意味感増すし..変数てより定数の変更か、どちにしろ)
とりあえずは、物語は95,6年開始で、96,7年にインターネット・シーン、
携帯電話は少なくともリリアンでは目立ってない、って線が己の理想かあ、と。
で、春日せい子さんの年齢。
己の感覚的に、
ああ明瞭で健康そうでモダンで頭の柔らかい
(ヤングアダルト読者が読める文章をかける)おばあ様としては、
できれば50~60台前半までであってほしいなあ、
さすがに80超えてたらセンスと健康さはかなり特殊やなあ、
と思えるのですね。
当然、お相手である現役学園長のお歳でもあるわけで。
まあ祐巳の見立て60~80なんで平均70なんかなあ、なんだけど。
で、ちょっと考えてみる。
戦前(昭和16年以前)に、事件は起きている、と。
いや、戦争のお陰で伝承されなかったとあるので戦中だって最初のほうは
まだ学校だって平常だったろうで...昭和18年くらいまでなら可能性あり?
かもで。
さらに戦前なので、旧制中学(5年間)だろうから現在の高校生よりは若い場合に事件は可能。
最短の入学年(13才? 戦前の学校って何歳からなんだろ。"数え"の問題もあるし)
に起こったとして昭和18年に事件だとしたら、せい子さんは昭和5年生まれ...
でも、ま、これは、可能な限りの限界値。
"戦争のおかげで忘れられたの"とあるので、開戦前後ぐらいの話のような
気はするけれど、伝説が途絶える、という意味程度ならば、開戦数年前の
可能性もあるし。
あと、作中小説のあらすじでは高校2年となっているので、
中学2年と受け取れるかも、だし、
年齢換算で同じ5年生かもだし、
はたまた旧制高校2年(今の短大生)という見方もあるし...
まあ、ここは、ざく、っと、
昭和元年前後の生まれ、てのが(計算も楽で:-)、らしいかな、と。
そうすると、1995年で 70歳前後。
結構それっぽいやん。
ええ、ま、そう選んだだけなんですが^^;...
もちょい考えて。
"高2で初めて同じクラスになった"というような話(作中作だけど)や、卒業後、への
気持ちや回りの反応からすれば、卒業年である中5か高2のような気が、かなりするのですね。
事件がS18年の年で中2なら1929生、だけれど、
事件が開戦年(S16年)で中5なら1924生、
事件が開戦の3年前くらいで高2なら1919生。
(あ、事件がS18年で高2なら1924生、てのもありか)
それだと、
1995年では 66~71~76歳ってとこですかね。
2000年なら 71~76~81歳、
2005年なら 76~81~86歳。
単に、80台であそこまでしゃっきりしたご婦人方を己は知らないからそう思ってしまうだけ、ともいえるんですが、
あまり後ろにずらしすぎると、なにやらご婦人方が妖怪然としてきそうで^^;。
極力、作中年代は、後ろへはズレてほしくないなあ、と思うのでした。
2003-11-02
- カコ
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"春日セイ子" カコを捨てたら "須加星"、
ともいえたのですね、上記を書くために読み返してて今頃気付いた^^;
2003-11-02
- ミライ
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ゆっくりと地道に物語られるので、到着するのはまだ先かもしれないけれど、
確実に訪れるであろう祥子卒業が、最大の山場(クライマックス)に、
なるんでしょうね。
(体育祭が終わって、まだ、文化祭、卒業旅行、妹取り、冬休み、クリスマス、正月、
バレンタイン、試験、卒業... 5~10冊くらいはあるかも、と期待はしてるけど^^;)
もちろん、そこでおわりもありならば、
祐巳の卒業まで行くのもありだし、
ネクストジェネレーションしてくれたっていいのだけど。
めっきり副官属性が板についてきて安心してみれる祐巳に比べて
祥子のほうが課題は大きいような。
男嫌いの克服はまだしも、
妹離れをしなきゃならないので...
もっとも卒業後も仲良く交流するのも大ありなんで
無理に絶望する必要はないのだけれど。
ま、来るべき場面に、ちょっとだけ構えて覚悟をしておくのも、ね。
あとは、ひたすら次を楽しみに待つ、と...年末は遠いなあ:-)
あ、と、わがまま的にだけど、やっぱり、
祐巳が
紅薔薇さま
になった話は、ぜひ見たいものですね。
新聞部室や体育祭応援中での3人の裏取引を見るにつけ、
また、下級生からの慕われ方を見るにつけ、
先代紅薔薇さまじゃないけれど、ほんと楽しみになってきちゃうもんです。
2003-11-02
- スール数
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ルールがあるところには某かのゲーム性があるもんだなあ、と、思うも
それとは関係なく。
スール制度によって学生自治がなりたっている、っということで、
大半の学生がスールの契りを交わしてそうな状況なわけで。
“貴重な姉妹なしの仲間が減るのは惜しいけれど”
と蔦子も言っていますしね……
文化祭の頃には1年でもそういう状態になっている。
で、ふと、その大半ってのはいったいどれくらいなんかなあ、
という疑問も沸いてきたりする。
まあ、過半数は超えてるだろー、けれど、99%とはいわないけれど90%いってるのか?
というと、それは、なんか無理あるなあ、という気もしてくるんよね。では7,8割は?
聖にしろ祥子にしろ祐巳にしろ由乃にしろ、あんなに苦労?してるわけで。
いったい他の普通のみなさんはどうやって妹をゲットしてるんじゃい、と。
妹と出会うきっかけはどれほどあるんじゃい、と。
(まあ、薔薇な方々の場合は一般とはちと条件違いすぎているような気もしますが)
まあ、クラブに入ってたらそれが、一番手っ取り早いんでしょうが。
しかし、クラブ活動は必須ではない、と。
クラスのほとんどがクラブに入っているわけでもないだろうしね
(もしそんな状況なら祐巳のことだから絶対どっかのクラブに入ってるよ:-)。
と考えると、多くてもクラスの75~80%くらいじゃないかなあ、と(いや8割はやっぱり多いかも)。
クラブに入っていても鳶子のように作らぬ身のものも入るわけだし。
でも、ま、クラブに入っている8~9割が姉妹になるとすれば、学園全体では
6~7割がスールになっている勘定にはできる。
(けど、クラブ加入者数が全体の7割でそのうち7割がスール化としたら
49%にしかならないわな...これは厳しいのでぬるく考えることに^^;)。
では、クラブ以外でスールになる...というか姉妹の出会いが発生するような
状況がどれだけあんねん、と。
委員会活動なんかも、その一種になるんだけど...
惜しいことに、生徒の自主性でなりたってしまうためなのか、学級委員長や保健委員
その他ものろものクラス委員のようなものが、全くなさそうにみえる。
山百合会の仕事で生徒委員会のようなものはなさそうだし...
(そういや、生徒会顧問のような先生も見当たらないような^^;)
文化祭実行委員会はありそうかな。
体育祭委員会はある、と。
あ、出会いってことでは体育祭の合同練習は、かなりいい機会だったじゃないか。
なぜ練習少ないんだ>緑ッ。
あと志摩子さん所属の環境整備委員会があるな。
なんとなく、ちょっと毛色が違うクラブのような奉仕活動にも思えるけれど。
それと図書委員会もあるか。
図書室ならば、委員でなくても
よく出入りしているうちに顔見知りになって他学年の人と親しく
なる可能性もなくはないし、ね。
もひとつ蟹名静パターンで、
自分のテリトリに掃除しにくる下級生てのもなくはないわな。
あと、なんかあるかな...
オーソドックスにいきなりナンパ告白する、か。
契りを交す主導権は基本的に上級生のものだけど、出会いのきっかけだけなら
下級生から勇気出して声をかけるパターンもありだろしね。
ということで、その他ものもろで、どれ位あるやろ。
全生徒の1~2割くらいあるか?2割は多いか?
とりあえずクラブとあわせて7~8割がスールになっている、てのは、
案外ありかなあ、という気は結構してきたのでした。
ちなみに、始めて声かける場合。
どきどきの告白でも下級生からならストレートでOKやろけど、
さて、上級生から声かけるときはどうなる。いきなり求愛すると後々の立場もあるかもだし(てオイ)...
と考えると、なんとなく
『タイが、曲がっていてよ』
と注意から入っていくのは、実は
常套手段
のような気がしてきますな:-)
2003-11-02